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【関連動画】『私は子どもを持つべきか?~気候危機世代のためらい~』(カナダ 90th PARALLEL PRODUCTIONS)

気候不安ブロガーのパカンヌです。今回は、2022年 カナダ 90th PARALLEL PRODUCTIONS制作のドキュメンタリー『私は子どもを持つべきか?~気候危機世代のためらい~(原題:THE CLIMATE BABY DILEMMA)』の内容を、特に「気候不安」の観点から再構成してお伝えします。この番組は、2024年1月19日にNHK「BS 世界のドキュメンタリー」で放送されました。

「私は子どもを持つべきか」悩む若者たち

ペイトン・ミッチェル(22歳 『気候ストライキ カナダ』共同創始者)

子どもを持つことが人生で一番大切だと思って育ってきたが、今はそう思っていない。私たちが住む世界に未来への希望がないから。気候変動に危機感を抱いて活動を始めて確信した。化石燃料に頼る経済と、安全な家族の生活は両立しない。地元の町の出口にある看板には「天然ガスは町の財産。子どもたちは我々の未来」と書いてある。この町で生まれ育った私が子どもを持てる気がしないのは皮肉なことだ。

子どもの頃、近所の石炭発電所の公害のせいで、私は喘息に苦しんだ。その治療のために母が経験してきたストレスや、私が病院で過ごした長い日々を思うと、同じことを他の誰かに経験させる気にはなれない。10年後の環境はさらにひどくなるとの研究がある。私は子どもが欲しいが、もし2030年に妊娠したとしても、その先、私に何が起こるか分からない。予定日まで無事おなかの中で育つか?流産しなかったとしても健康な子どもに育つか?気候危機の中で安心して生きていけるか?子どもをどう育てていいか分からない世界へ新しい命を送り出すことに、ためらってしまう。

私たちの世代は、安心して子どもを持つという権利を、石油業界にひれ伏す無責任な政府に奪われた。子どもを産まないという選択は、押し付けられたものだということを政府に知ってほしい。私は自分の子どもに安心な世界を約束できないのだから。

私が子どもを産まない選択をしたことを、両親に分かってもらうのは大変だった。自分の恐れを誇張してるのではなく、これが現実であることを理解してもらおうと努めた。

私は膨大な時間を気候変動への抗議活動に費やしている。子どもがいたら不可能なことだ。(活動のことを)周囲の人たちに理解してもらうのは、本当に難しいことだった。私がこの活動をしているのは、ただ騒ぎを起こしたいとか、人と反対の行動をしたい、とかではない。みんなが望むものを実現したいからなのだ。

私だって安心して幸せな家庭を築きたい。でも今起きていること(気候変動)を止められない限り、そんな未来はない。

ブリット・レイ(サイエンス コミュニケーター)

ある時、私や私の友人たちの中で、気候変動が人生設計に影響を及ぼしていることに気づいた。例えば、子どもを持つべきか、何人持つべきか。今は森林火災や洪水、干ばつ、食糧安全保障問題、熱波など様々な問題が深刻化している。それらを考え合わせれば、子どもの未来に対して深刻な不安を覚えるのも当然だ。気候変動は単なるSFホラーではなく、現実。この変化に子どもをさらすことに対して、どれだけ平気でいられるか、という原理的な問題になるのだ。科学的観点から気候問題を見ると、子どもを持つことに対して自信がなくなる。

私が本(『Generation Dread』)を書こうと思ったきっかけは、気候変動のせいで子どもを持つことをためらう若者が増えていることだ。この一年間、人々に数多くの聞き取りを行い、ワークショップを開催した。そして、気候変動が、子どもを持つことに関する人生設計とどうつながるかについて、各自の思いや考えを打ち明けてもらった。特定の方向のメッセージを発するためではなく、人々の様々な考えをより理解できる場をつくりたかったからだ。

→ワークショップ参加者1

「私が今楽しんでいるこの世界を、(気候変動のせいで)私の子どもは味わうことができないでしょう。そんな子育てをするのが不安で、眠れなくなる。」

→ワークショップ参加者2

「(気候変動の現実には)本当に胸が詰まります。自分の大切なものが何もかも指の間から滑り落ちていくのを見ながら、それを止められない無力さを感じるのだから。」

人々はいら立ち、子どもを持つべきかの意思決定にとても行き詰っている。子どもを持つことを恐れる理由は気候変動以外にもいろいろある。気候変動に関連して子どもを持つことを恐れる人の懸念は2つ。1つは、生まれてくる子どもが地球環境にさらに負担をかけないかという懸念、もう1つは、環境が子どもにどんな影響を与えるかという懸念だ。温暖化が子どもに及ぼす影響を心配する人(後者)のほうが、二酸化炭素の排出による罪の意識を持つ人(前者)よりもはるかに多い

気候変動の心理的影響とその広がり

ブリット・レイ(サイエンス コミュニケーター)

災害が起こるとPTSD(心的外傷後ストレス障害)や不安症などの増加がみられる。その一方で、将来の気候変動への不安から精神的な不調を起こすことも。いわばPTSDの前に起きるストレスだ。環境の悪化が人々の心の健康に影響を及ぼしている。「気候変動のせいで将来が描けないから大学に行きたくないと子どもが言っている」という話が、私のもとに次々と寄せられている。

ある政治学者の説では、気候変動の心理的な影響は、子どもを産まないと決断した女性の数が指標になる。子どもを持つことへの不安は重大な警告なのだ。

気候危機の中で子どもを持つ意味を私が最初に疑い始めた2017年頃は、そういう疑問を持つ人は、他にほとんどいなかった。でもその後、歌手のマイリー・サイラスのような有名人や政治家たちが声を上げ始めた。

→オカシオコルテス下院議員

「気候変動については科学的なコンセンサスが得られているので、若い人たちが真剣に疑問を抱くのだと思います。こんな状況で子どもを持って大丈夫かと」

突然注目度が高まり、多くのジャーナリストが取り上げた。私がこの疑問を持ち始めた2017年から数年後のことだった。

私は同僚と一緒に、世界10カ国で10000人の若者に調査を行い、その結果に驚いた。56%が人類の滅亡は決まっていると感じていたのだ。39%が、気候危機のせいで子どもを持つのをためらうと答えた。こうした若者たちの思いや考えは、政府に裏切られ、政治家たちにウソをつかれているという感覚から生じたものである。心理学でいう“制度的裏切り(:組織や制度が被害者を裏切ること)”の結果だ。

「子どもを持たない」運動の挫折と広がり

ブリット・レイ(サイエンス コミュニケーター)

この「裏切られた」という感覚を引き金に、『バース・ストライキ』という団体が「子どもを産まない」と宣言した。イギリスで始まった運動で、ノーフューチャー・ノーチルドレン宣言に近い。その目的は、子どもを産む・産まないの選択と気候変動の問題を結び付け、人々の関心を喚起することだった。

この議論を文明の自殺と解釈する人たちもいたが、当事者たちの意見は違う。

→ブライス・ペピーノ(バース・ストライキ創始者)

「他の人に子どもを持つなとはいいません。でも私たちは怖いんです。」

この運動に対して激しい反発が起こった。中には「発展途上国の人たちは子だくさんなのに、先進国には十分な数が生まれない」といった、右翼的で人種差別的な論調もあった。バース・ストライキ運動は誤解されたのだ。この運動が人口抑制を主張していると信じる人が多く、当事者たちは誤解を正そうとしたが、うまくいかなかった。結局、運動は中止に追い込まれた。

→エマ・リム(『ノーフューチャー・ノーチルドレン』創始者)

「ホロコスーストの生存者の子孫として、自分の子どもが再び人類最悪の事態に直面することを危惧します。政治家が気候変動に取り組まないなら、家族を持ち、子どもを産む夢を断念します。安心できる世界が来なければ子どもは産まない。

子どもを持ちたくないという心情が広がっています。私たち自身がこんなに苦しんでいて未来も暗いのに、子どもを迎え入れたいなんて、どうして思えるでしょうか。私は本当に母親になりたかった。私にとって大切なことなので、ここまでの行動はつらいものでした。軽い気持ちで下した決断ではありません。私に未来がないなら子どもを持つつもりはありません。そして子どもがいなければ未来はないのです。数千人、数万人の若者が同じことを言えば、世間が注目します。『ノーフューチャー・ノーチルドレン』運動の広がりには本当に驚きました。世界中の若者たちが賛同してくれたのです。」

気候変動の原因は“人口過剰”?

ジェイド・サッサー博士(カリフォルニア大学リバーサイド校)

「環境問題の原因は人口過剰だ」という説が広まった原因はいろいろある。この説は、18世紀後半、イギリスの経済学者トマス・ロバート・マルサスから始まった。20世紀半ば、ポール・R.エーリックの著書『人口爆弾』は、「人口増加は核爆弾と同等の脅威だ」と説き、人々を恐れさせた。彼は70年代、人気のトーク番組に何度も出演している。

だが、人口規模と、資源の消費の仕方や地球の汚染との間に相互関係はない。アメリカの人口は世界のおよそ5%でありながら、世界の炭素排出量のおよそ4分の1を放出している。一方、人口増加率が最も高いサハラ砂漠以南の国々の炭素排出量は、多くない。だから、人口を減らすことを解決策としたところで、効果はないのだ。人口の過剰を環境問題の議論から外したとしても、子どもを産むことと気候変動との関係については、議論すべきことはたくさんあるし、やるべきこともたくさんある。

気候変動と人種との関係

ジェイド・サッサー博士(カリフォルニア大学リバーサイド校)

私の調査によると、白人以外の若者たちが子どもを持ちたいかどうかを考える時の一番大きな要素は、現在直面している問題だ。つまり、人種差別、ジェンダーやセクシュアリティによる差別、政治的な分断、といった不当な現実である。もちろん、気候変動の影響も心配しているが、人種差別や社会的な問題のほうが、より切羽詰まっているのだ。私自身は、子どもを産まない決断をしている。その理由は、今なお人種差別がこれほど横行する、深く分断された社会に子どもを迎えられないから。それに加えて、山火事で自宅から逃げなければならなくなった時、子どもを連れて非難したくない、というのもある。

ブリット・レイ(サイエンス コミュニケーター)

山火事はいつ襲ってきてもおかしくない状況だ。昨年は私の住む地域でも、恐ろしい火事が起きた。統計によれば、かなりの数の女性が、山火事にさらされていた間に流産や死産している。すでに気候変動は妊娠・出産を選択する権利を脅かしているのだ。

気候危機を背景とした妊娠・出産に関する選択は、私的なものであると同時に、政治的意味を持つ。気候問題、人種差別、社会的公正などが絡み合っているからだ。調査を進める中で、私は、気候変動に対する不安と、社会的な境遇の関係を考えるようになった。私は中産階級の白人で、未来を心配しているが、一方で、今まさに脅威にさらされ苦しんでいる人たちがいるのだ。

エマ・リム(『ノーフューチャー・ノーチルドレン』創始者)

気候変動を問題にするのは恵まれた人たちだという意見は、批判ではなく正当な見解である。私たちの宣言は、気候変動についてより大きな責任がある人たちに向けたもので、誰かに向かって子どもを持つなと言うつもりはない。社会の中心から遠ざけられた人たちが、子どもを持ち、自らの文化を伝えることは、積極的な活動であり、健康であり、回復する力なのだ。

サレイン・フォックス(先住民/アーティスト)

先住民族の中には、「世界が終わるだろうから子どもを持ちたくない」などと言う人はいない。子どもがいなくなったら征服者が勝つことになる。私にとって、子どもを育てることは、歴史から学んだ政治的な行動だ。それが存在や文化の抹殺から回復する唯一の方法なのだ。

(気候変動のもたらす)未来を想像すると、つらく苦しい気持ちになる。これまで存在や文化の抹殺と無関係に生きてきた人たちにとっては、経験のない苦しみだろう。今、彼女たちが抱いている、母親になることへのためらいは、毎日その感覚を抱いて生きているたくさんの集団がいることを知るきっかけになると私は思っている。

気候不安をどう乗り越えるか

ジェイド・サッサー博士(カリフォルニア大学リバーサイド校)

集まって、感情を表に表すこと、そして他の人の気持ちを知るための空間をつくる新たな手段や人材を見つけることが、とても重要。現状ではそれが足りてない。

ブリット・レイ(サイエンス コミュニケーター)

多くの人が(気候変動に)胸を痛め、恐れていながら、どうすればいいのかが分かっていない。このことを整理し、語り、話題にする土台がないからだ。だから私は、ニュースレターで、今の状況下で自分を見失わないための方法を書いている。オンラインや対面のサポートグループもでき始めている。気候問題を語り合うカフェ、不安に打ち勝つための十段階プログラムなど、名前もさまざまだ。自分の持つ恐れを打ち明け、それを認めてくれる人たちと話せる場所があると、気持ちがはるかに楽になる。だから、そういうコミュニティを見つけることが最初のステップなのだ。

気候危機の中で子どもを持つか否かを考えていた時、最初に出会ったのが“コンシーバブル・フューチャー(想定される未来)”だった。活動家が率いるネットワークで、人々が自由に話し合う場を提供する活動をしている。

→ジョセフィン・フェロレッリ(『コンシーバブル・フューチャー』共同創始者)

「気候変動のニュースといえば、氷山が崩れたり、ホッキョクグマが飢えたりという話が多く、深刻な問題だけど遠くの出来事というイメージがありました。しかし私たちは、気候変動を、今いる子どもや未来の子ども、そして、人々が子どもを持つ権利を守りたい、という文脈で考えていました。

→メガン・カルマン(『コンシーバブル・フューチャー』共同創始者)

「『コンシーバブル・フューチャー』のホーム・パーティーの意義は、活動の最初のステップになることです。“私は何のために戦っているのか”をしっかり確認するのです。」

→ジョセフィン・フェロレッリ(『コンシーバブル・フューチャー』共同創始者)

「ホーム・パーティーでは、気候変動が、妊娠・出産の選択にどう影響するのかを考える道筋を示します。まず全員に自己紹介してもらうことを(主催者に)勧めています。どこから来たのか、そして年齢も。それから、それぞれの考えをまとめて、書いてもらいます。自分たちの現状を言葉に表して初めて、それを変えていくことができるから。その後、再び集まって、それぞれの考えを全員で共有するのです。とても簡単なことですが、多くの人にとってこれが、この問題を考えるうえでのターニングポイントになります。」

『コンシーバブル・フューチャー』のホーム・パーティーにて

→アリエノール・ルージョ(「未来のための金曜日・トロント」共同創始者)

「私が親になることへの恐れについて語り始めた当初は、結局、“私がどれだけ怖がっているのか”の個人的な証言に過ぎませんでした。問題は、この先、子どもたちが耐えなければならないことです。そのことについて、どう思いますか?皆さんが(子どもを持つことを)ためらう理由は何ですか?

→参加者1(男性)

「僕は気候に関する仕事をしているので、気候変動についての詳細な情報にアクセスできます。知っているだけに、子どもをもつかどうかを真剣に考えます。それでも、こうした活動をしていれば、子どもを持つことは許されるのかな?」

→参加者2(女性)

「今の時代に子どもを持つのなら、覚悟ができた、適応力がある、勇敢な人間に育てなければなりません。そんな難しい挑戦をする準備が、私にできているのでしょうか?」

→参加者3(女性)

「適応力のある子どもを育てる覚悟があっても、子どもがどう反応してくるか分かりません。世界の状況に激怒するかも。それにも私たちは耐えねばならないのです。」

→参加者4(男性)

「二酸化炭素排出のほとんどの責任が企業にあります。それでも僕は立ち止まってためらってしまうのです。世界にはすでにたくさんの人間が生きていて、この多くの人口と地球をシェアすることが可能なのだろうか、もし自分が子どもを持たないことにすれば…と思ってしまう。状況はそれほどひどいんです。僕はこの深刻さを示すためなら、自分の人生を変えてもいいとさえ思っています。」

→参加者2(女性)

「同感です。私たちの社会体制、特に資本主義の社会では、絶えず問題が私たち自身に戻ってきます。私に責任があるとか、私が1人で決断をしなきゃとか。でもこれは、体制の問題なんです。どうすれば、私たちの代表であるはずの人たちに責任を持たせることができるでしょうか?それをすべきです。」

→参加者5(女性)

「私の決断は、今日はこう決めたけど、翌日には変わっていたり、いつもどっちつかずなんです。でも、私も同意します。今の時代に、子どもを育てる意義があると信じることができれば、心が落ち着きます。」

→参加者2(女性)

「私もずっとどっちつかずですが、大切なのは、何を選択しようと、今この瞬間、自分は何をすべきなのかを、自分に問うことです。もし、自分の愛のエネルギーを、活動やコミュニティへの貢献に使いたいのなら、それは賞賛すべきことだし、家族をつくりたいのなら、それも素晴らしいです。」

→参加者4(男性)

「子どもを持つと選択しても、持たないと選択しても、そこには愛があります。そして、その選択はコミュニティと結びついているんですね。」

ブリット・レイ(サイエンス コミュニケーター)

子どもを持つか持たざるかを考える時、家族の意味や姿を考え直すことも必要になる。気候危機に立ち向かうには、従来の核家族をはるかに超えたサポートシステムが求められる。生物学的なつながりがあろうとなかろうと、全員で子育てに関わらねばならない。

子どもを持つか持たないかは、片方が正しく、もう一方は間違いという問題ではない。希望と恐怖の間のグレーゾーンで進む道を選ぶしかないのだ。でも実際に産むか産まないかという選択は、二者択一で、そこにグレーゾーンはない。

自分のケースに限っては、子どもを持たないと決めるのは、恐怖に身を任せる選択だと考えた。子どもを持つことは、喜びと同時に責任を引き受ける選択。私は一生を懸けて気候問題に取り組む。

私の問いは、「子どもを持って大丈夫か?」から「気候危機の中でよい親になるにはどうすべきか?」へと変化した。それで産むという決断をした。でも、他のいろんな感情が出てきて、向き合わなければならなくなった。どんな決断をしようと、感情との付き合いは続く。

「こんな世界で子どもを持ったのは正しかったのか?」と悩む親たちがいる。そういう訴えに答えている私のお腹を赤ちゃんが蹴る。まさに存在そのものの強さを実感する瞬間だ。

今起きていることに不安を感じるのは、ごく普通のこと。それは病気でも異常でもない。精神科医が診断を下すたぐいのものではないのだ。人々がそれに蝕まれないよう、特に若い人たちを支援する必要がある。そして、こうした流れを気候問題の変革に役立てなければならない。

子どもを持つか否かという、もともと個人的な問題を突き詰めていく中で、理解も深まり、仕事上の大きなテーマになった。今、大学医学部のメンタルヘルス専門家たちと共同で、気候変動への不安に悩む若者をどうサポートすべきかを研究している。状況はどんどん悪化しているが、私たちには戦う力がある。しばしば誤解されることだが、希望というものがどこかに存在していて、まずそれを見つけなければならない、ということはない。まったく希望がない状態でも、行動は始められる。希望は、仲間と力を合わせて作り出すものなのだ。

気候危機のことを知ったうえで子どもを持つことを選択した人たちは、親としての新しい道を歩む。不安に苦しんでも治療法はない。気候正義の実現に向けて、みんなが行動を起こすしかないのだ。

本(『Generation Dread』)を書く中で、気候危機の世界を生き抜くための知恵も見つかった。例えば、不安で疲れた心に寄り添ってくれるコミュニティとのつながり、楽観主義と悲観主義のバランスを取ること、決して諦めないこと、そして今の瞬間を、人類の歴史という、より大きな文脈で俯瞰すること。これらを支えに、次の世代のための行動をすること。それが私たちの責任だ。

ペイトン・ミッチェル(『気候ストライキ カナダ』共同創始者)

私自身は、家族を持つとか持てるとか思えないところにいるが、私の身内には自分の家庭を築く人もいる。だから私は、未来の甥や姪たちのために、安全で強靭な世界をつくれるよう、全力を尽くすつもりだ。

気候危機はもはや避けられず、いかに適応するかの段階。人々は、頼り合えるしっかりとした共同体のきずなを持つことが大切だ。最悪の事態に直面した時、それが物を言う。未来を想像すれば、私たちのやっていることは愛の行動であり、家族とコミュニティのための行動なのだと思う。

(気候正義を実現するための)ムーブメントは起きていて、前進している。政府が本気になれば、もっと成果が上がるはず。そして、小さな勝利を続けることで、人々は希望を持ち続けられるだろう。

セヴァン・カリス・スズキ(環境保護団体エグゼクティブプロデューサー、1992年の地球サミットで環境問題についてスピーチ)

私が妊娠したと伝えた時、父(デヴィッド・スズキ カナダの日系 生物学者・環境活動家)は浮かない反応で、私にこう言った。「今、こんなひどい状況で、未来も不安だらけなのに、どうして子どもを産もうと考えるのか」と。その場が深刻な雰囲気になってしまったが、私はこう答えた。「私が子どもを産むということは、全力を尽くして未来の安全を確保するということ。自分の責任としてすべてを懸ける。」私たちは未来への準備をするために存在するのだと気づき、父はとても感動したそうだ。

息子が(気候変動について)私の子ども時代と同じ問題意識を持つようになった時、心が乱れた。息子が9歳くらいの頃、彼は人間がやったことに責任を感じ、気が滅入りがちになった。親として、見ていてとてもつらかった。息子は私以上に、重荷を深刻に感じていたのだ。彼は、「人間でいたくない。だって人間は地球にあまりにもひどいことをしてきたから」と思うようになった。

私を救ったのは行動だった。環境問題に対してとても悲しんでいる息子の様子を見て、その深刻さに気付いた私は、“一緒にゴミ拾いをしよう”と誘ってみたのだ。すると彼は再び、明るく元気な子どもに戻った。行動こそ私にとって特効薬。今、若い人たちにのしかかっている大きな不安を、いくらかでも軽減できる唯一の方法は、行動することだ。

あなたが親になるのなら、あるいはすでに親であるのなら、全力で人類を化石燃料から脱却させるべきだ。自分の生活を変えるのはもちろん、政治的な活動もすべきだ。まだおしまいじゃない。国連の報告によると、科学者たちは、“まだ流れを変える余地は残っている”と言っている。私たちには今、技術がある。再生可能エネルギーの価格は大幅に下がった。私は問題の解決に全力を注ぐつもりだ。

ルネ・ラーツマン博士(気候心理学者)

多くの若い人たちが、現在や未来の状況を悲観し、それがトラウマとなる。そして、怒り、いら立ち、無力感、悲しみといった、あらゆる感情に襲われるのだ。

私たちは、困難な時代に向かい、人々の苦悩と不安ははるかに増している。それは、必ずしも悪い面ばかりではない。西側の社会では、つらさや苦しい感情を否定的で悪いものだと考える傾向があるが、心理学的に見ると、多くの変化は一定の苦痛があって初めて起きるものだ。要は、私たちがその不安とどう向き合うか。苦痛や不安は、マイナスにもプラスにも作用する。単純なものではない。自分の感情について話し、その経験が認められて、皆に受け入れられ、自分が孤独でないと知ること。それが、不安と付き合う秘訣だ。

まずすべきなのは、気候変動の問題について、出会った人全員と会話をし、お互いの感情をしっかり理解することだ。これは、とても単純なことのようで、もっとも難しい行動だと思う。

サレイン・フォックス(先住民 アーティスト)

若い人たちには、さまざまな解決法に挑戦し、変化の一翼を担ってほしい。気候変動にまつわる不安は、自分は何もできない、という考えから引き起こされている。でも、破滅を受け入れて生きるのではなく、未来のために闘うなら、誰にも止められないほど強くなれるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【関連動画】『気候危機で“うつに陥った”人たちの話』(韓国 中央日報)

気候不安ブロガーのパカンヌです。今回は韓国の大手新聞社、中央日報のYoutubeチャンネルの動画『気候危機で“うつに陥った”人たちの話』(2020/09/18)を取り上げます。気候不安(韓国では「気候うつ」という表現を使うようです)を感じる若者たちに、気候不安や気候危機についてインタビューしたものです。ここでは、インタビュー内容を各人ごとに再構成してご紹介します。


www.youtube.com

ヤン・ジュナ(20歳 大学生)

https://www.youtube.com/watch?v=B3c6TFXdSRE

小さい頃から、地球温暖化の話はよく耳にしてきました。環境に優しくあろうとすると、(日常生活で)制約を受けることが多いでしょう?小さい頃からずっと聞いてきた話だし、すごくうんざりしてしまって、しばらくは環境問題を避けて生きてました。

でも、大学に入って最初に会った友人たちが、偶然にも環境問題に関心のある人たちで。ナオミ・クラインの『これがすべてを変える』という本を読書会で一緒に勉強しながら、気候危機の深刻さを思い知ったんです。それまではこの問題を、「氷の上に座るホッキョクグマ」といったありふれたイメージでとらえてました。でも、この本では客観的なデータを示し、実際の事例にひたすら言及しながら環境問題の深刻さを説いているので、本当に心に響くんです。「残された時間は少ない」「僕たちが最後の世代になるかもしれない」ということを知ってからは、気候危機が僕の最優先課題になるしかありませんでした。これをどうにか解決しなければ、他のことをしても、すごく意味のないことのように感じられるんです。

(気候危機に目覚めた)当初は、それほど憂うつだったり、つらかったりはしませんでした。「今からでも何か一生懸命やらないと」と思って、ずっと行動しようとしてたんです。でも、気候危機には独特な点がある。それは、(ティッピングポイントまでの)時限が定められていることです。資料によって違いますが、科学者によって、それは5年後だったり8年後だったりします。とにかく、(残された)時間はすごく短い。「時限爆弾」と表現されるほどです。

でも、僕が危機感を持つようになって感じたのは、時限爆弾がチクタクチクタク動いてるのに、みんなあまりにのん気だということです。僕が何か行動を起こしても、周囲の人は変わらない。だから距離を感じて、孤立するようになりました。孤独になってしまったんです。

自分が周囲の人たちにとって「不便な存在」になったような気もしました。気候危機を解決するために個人にできることの1つに、菜食主義があります。だから僕は、最低限、肉は食べないようにすると決めて、以降ずっと菜食をしてます。でも、そうすると、周囲の人と会う時、いつも僕が「気を使う相手」になってしまう。「意識が高い」感じで、自分だけ肉を食べないでいるから。それがすごく不安で、疎外感を感じて、家に帰ったら憂うつになって…というのがずっと繰り返されてきたように思います。

大人世代は、僕たちよりも長く人生の喜怒哀楽を味わってきました。でも、10代20代の僕たちには、未来自体がなくなったのです。幼い時は、「大きくなったら何をどうしよう」「こういう家に住みたい」ということを考えるものですが、それ自体が無駄なことになってしまった。だから、より多くの10代20代が気候うつに陥るのだと思います。

気候危機は、個人の小さな行動で解決できる問題じゃありません。大量の炭素を排出してきた企業や、それらを庇護してきた政治権力に対して変化を要求しないと前に進みません。企業や政治を変えるのは僕たち自身です。だから、僕たちがもっと声を上げれば彼らを変えていけるという事実を伝えたい。たとえささいな変化だとしても、気候うつにさいなまれていた人たちが、その変化を目の当たりにして、「何かが変わってきてる」と感じ、うつから抜け出して行動に参加するとか、そういう形で少しずつ大きなうねりになっていけば、政治も変わっていくのではないでしょうか。

どうやって生計を立てるかという問題よりも根源的なのは、生きるか死ぬかという問題ですよね?毎日食べていくのに精いっぱいで気候危機に関心を持つ余裕がない、というのも分かります。でも僕は、人生における現実的な問題と気候危機の問題は、同じものとして考えてほしいと思います。

気候うつに陥ってしまったら、仲間たちとつながって、一緒に話し、悩み、行動するといいですよ。実際、1人でいる時が、一番気分が落ち込むので。

ユン・ソジョン(22歳 大学生)

https://www.youtube.com/watch?v=B3c6TFXdSRE

私が初めて気候危機に直面したのは、高校時代、東南アジアに住んでいた時です。そこは、乾季と雨季がはっきり分かれている地域でした。それが、いつしかこの区分がなくなって、いつでも雨が降り、台風が来襲するようになったんです。今回(2020年)韓国に来た台風くらい強いのが、ずっと周期的に来て、犠牲者も出ました。人的被害が出るのを目の当たりにし、気候危機を肌で感じました。

(気候うつになった)一番大きな原因は、「希望は完全に消えた」「未来が見えない」と、絶望を感じたことだと思います。(気候危機を)私はすごく深刻だと感じていて、しかも、異常気象が(その深刻さを)実証してくれてるのに、他の人たちは同じように受け止めてくれません。家族でさえ、「あの子また変なこと言ってるね」で終わってしまう。ネット上に書き込んでも、友達に話をしても、みんな自分のことで忙しいから興味を持たないし。(気候危機の)状況は深刻なのに、変化はまったく見えなくて、すごく脱力しました。

私が一番もどかしく感じるのが、今回のコロナウィルス、前回のMERS、昔(2009年)の新型インフルエンザ、それらすべてが動物たちが密集する畜舎から出たウィルスだということです。これら家畜を飼育する過程で排出される二酸化炭素量を考えると、気候危機も動物搾取産業(畜産業)のせいです。なのに、それについて声を上げようとすると、止められたり、信じてもらえなかったり、聞いてもらえなかったり。それで、私はさらにうつになって絶望し、どんどん希望を失っていくんです。疲れ果てます。

ミーアキャット(30歳 気候活動家)

https://www.youtube.com/watch?v=B3c6TFXdSRE

気候危機はただ「氷河が融けて海水面が上がる」だけで終わりじゃありません。いろんな影響が出る可能性があります。

(例えば)最近、韓国では梅雨が長くなりました。9月にも台風が襲来します。こんなふうに予測不可能なことが起こり続けるのです。オーストラリアでは山火事があったし、今、アメリカのカリフォルニアでも、前例のないくらい多くの山火事が起こってるといいます。それに、ある場所では、突然すごい豪雨から洪水になったかと思えば、ある場所では干ばつが起こる。バッタの群れが猛威を振るって食糧を食いつぶしたこともありました。気候変動の影響はあまりに広範囲なので、それをあらかじめ完璧に予測することもできないし、完璧に備えることもできない状況なのです。

気候危機が今、私たちの目の前に突き付けられているというのに、みんな、あまりに警戒心がなさすぎるのではないでしょうか。

私は、無力感やうつ、未来は今よりよくならないだろうという挫折感をたくさん味わってきました。少し寂しい気持ちもあるし、私たちが未来世代の資源を使ってることに、大きな罪悪感もあります。

体の症状としては、夜、眠れなくなりました。私の未来や私の周りの人たち、そしてこれから起きることについてしきりに考えてたら、「こうして一生懸命生きて何になるの?どうせ将来は災害に遭ってつらくなるのに。頑張ってお金を貯めたところで何の意味もない」となってしまって。

気候危機は私たち全員の責任だと思います。個人的には、特に未来世代に対して責任を感じます。なぜなら、これからもっと大きな災害が起こった時、そのすべてに耐えねばならないのは、私たちや未来世代だから。産業や経済はもちろん大事ですが、それ以前に、私たちが生きていかないといけません。気候危機は生存の問題だと思うんです。人類が未来においても果たして共存できるか、そういう問題ととらえて、みんなで立ち上がらねばなりません。

イ・ソル(22歳 非営利団体勤務フリーランサー)

https://www.youtube.com/watch?v=B3c6TFXdSRE

私が一番憂うつになったことは… 気候危機を止めるために、私や仲間たちは本当に一生懸命行動してます。だから、そうじゃない人たちを見ると、何というか、挫折を感じるんです。私は自分のためだけじゃなく、この地球に住むすべての人たちのために行動してる。でも他の人たちは自分のことなのに、気候危機に関心を持たず、ただ「今を楽しもう」と刹那的に生きてます。憂うつになりますね。

私はバケットリストを作るのがすごく好きなんです。実現できないとしても、作るだけで気分が上がるじゃないですか。でも、今、気候危機で社会が変わっていく中、個人的にも社会的にも、(バケットリストの中の)いくつもが叶えられなくなってしまった。そういう現実が、すごく悲しいし憂うつです。

カン・ダヨン(22歳 大学生)

https://www.youtube.com/watch?v=B3c6TFXdSRE

(気候うつで)1日に15~17時間寝込んだ日も本当に多いです。睡眠は十分にとれた気がするのに、起きられないんです。ただずっと横になっていたくて。

こういうことがあるんです。友達と会って遊んでる時も、いつも心の片隅では「こうして遊んでても、どうせ気候危機は存在していて、私は苦痛を受けることになるんだ」と考えてる。遊んでても、遊んでる感じがしません。(気候危機のことも)何も考えず、「私は本当に自由で希望がある」と思っていられたのは、遠い昔の話です。

(映像などで)1990年代の若者たちが青春を謳歌する様子を見ると、すごく楽しそうじゃないですか。でも私たちには(楽しい青春なんて)ありません。PM2.5に始まり、猛暑、洪水に梅雨(の異常)、と、もはやゆったりと自由を満喫していられないんです。

気候危機について話し合う討論会などに行くと、大人たちは言います。「君たち若者がいいアイデアを出して気候危機を解決しなさい」と。記事には、「私は十分生きた。地球が滅亡するのを見て死ぬつもりだ」という彼らのコメントが載ったりもします。人類愛もクソもない態度に、憤りを通り越して怒りを感じます。絶対、若者だけの問題じゃないのに。(このままでは)自分たちの老後だって危ないじゃないですか。(大人たちの無責任さには絶望して)頭の中が真っ白になります。

今回、政府から、気候危機へのいろんな対策が出ました。政府はすでに、石炭火力発電所を2050年までずっと稼働する考えを表明しています。そして一方では、“グリーン産業(グリーン・ニューディール)”で経済を活性化させるとも。本当に問題に取り組む気があるのでしょうか。努力する人は本当に努力してる。なのに、(政府が)変わる様子がないから、私たちはどんどん絶望していくんです。

人生を最大限、幸せに生きたいじゃないですか。みんな、そのためにたくさん努力してるはず。なのにどうして、人類を生存の危機に陥れる気候危機の問題は放置するのでしょう?

私たち1人ひとりが少しでも関心を持ち、そういう人たちが集まれば、大きな声になります。そのために、SNSは有効な手段です。まずは、気候危機に取り組む団体をフォローしてください。そこがスタートです。一緒に行動しましょう。

笑顔で憂うつな話をしましたが、最悪の事態は避けなければと思ってます。たくさんの人が気候危機に立ち向かう活動に参加してくださったらうれしいです。今、ここで希望を捨てるのは、つらすぎるので。

さいごに

今回取り上げた5人の若者たちは、気候不安を抱えて周囲の無理解に苦しむ中、同じような思いを抱える仲間とつながることで、不安から抜け出しました。そして、みんなで政治を変え、気候危機を解決しようと、アクションを起こしています。

個人的には、ヤン・ジュナさんの「環境のために菜食主義を貫こうとすると周囲の人に“意識高い人”と思われる」という発言が印象に残りました。本人は切実な思いで取り組んでるだけなのに、周囲の人に後ろめたく思われてしまう、というのは、日本でもありがちなことだと思います。

気候不安に取りつかれてるくせに、アクションは起こせていないという意識低い系のアラパカ、ならぬアラフィフのパカンヌですが、地球上の生き物みんなの未来のために、自分にできることを少しでもやらなければ、と改めて思いました💛

お棺に入る時に後悔したくないしね!

よかったら、あなたの気候不安についても、コメント欄やメールで教えていただけるとうれしいです。ご連絡お待ちしてます!

【関連動画】『気候不安はあなただけじゃない』(米 PBS Vitals)

気候不安ブロガーのシュフ・パカンヌです。

今回はアメリカPBS(公共放送ネットワーク)の健康情報チャンネル、Vitals(Youtube内)から、「気候不安はあなただけじゃない(原題:Got crimate anxiety? You are not alone)」という動画の内容を再構成してまとめてみました。

www.youtube.com

気候不安とは?

アメリカ心理学会によると、気候不安とは「環境の破壊的運命(doom)へのマネ私的な恐れ」であると定義されます。

気候不安を感じている人は世界中に大勢いるようで、例えばTikTokには「#ecoanxiety(エコ不安=気候不安)」の動画がたくさんアップされています。

Got Climate Anxiety? You’re not alone. - YouTube

動画内のレポーターは、気候不安がどんどん強まっていくループ(feedback loop)を次のように説明しています。

気候変動に不安を感じる→暗い未来を予期させるような情報に接する→自分が環境に与えている負荷について評価し始める→罪悪感・苦悩・怒り等を感じる→気候変動に対して自分にできることはないと感じる→自分の日常生活が地球環境を破壊しているのではないかと心配する→さらに不安になる…

Got Climate Anxiety? You’re not alone. - YouTube

気候認識療法:気候不安への新しいアプローチ

このような気候不安のループにハマってしまった場合の対処法について、この動画では「気候認識療法(climate aware therapy)」を紹介しています。

気候不安は比較的新しい言葉であるため、DSM-5(『精神疾患の診断・統計マニュアル第5判』2014年出版)には診断や治療の方法が記載されていません。

一方で、現実として気候不安を抱える人は増えてきています。そのため、臨床医や心理学者は、「気候認識療法」という新しい手法を生み出しました。

「気候認識療法」はセラピーの一種で、気候危機が現実のものであり、地球上のすべての人の肉体的・精神的健康への脅威であるという前提のうえに行われます。

このセラピーは、従来の認知行動療法のように、患者の物事への受け取り方・考え方のゆがみを解消する、という目的で行われるものではありません。なぜなら、文気候変動は「患者の認知のゆがみ」により生じたものではなく、現実に起こってることだからです。

「気候認識療法」のセッションにおいて、専門家はまず、気候変動に対して患者が不安や恐れ、罪悪感などを抱いていることを確認します。

そのうえで、「コーピング」の手法を使って、気候変動の現実にあっても、患者がメンタルの健康を保てるよう導きます。具体的には、以下のように働きかけます。

  • 気候変動に関心は持ち続けるが、不安になるような情報には触れないようにする
  • 同じような思いを抱いている人たちと不安を分かち合う
  • 気候変動によって自分に起こるかもしれない現実的な問題を解決する方法を考える

科学雑誌Natureに掲載された記事によると、気候不安に対処するために個人にできる重要なことは、自分がコントロールできる側面に焦点を当てることです。多くの不安というのは、未知の物事や、コントロール不能な状況によって引き起こされるためです。

つまり、気候不安を和らげるには、気候変動を食い止めるために個人的に努力するよりも、自分の気候不安に対処するための行動計画(climate action plan)を立てて実行するほうが有効なのです。

行動計画は、例えば以下のようなものです。

  • 洪水危険区域に住んでいるなら、貴重品を防水ボックスに入れて高い場所に保管するようにする
  • 干ばつが頻繁なエリアに住んでいるなら、干ばつに強い農業についての知識を身につける
  • 災害に対処するための地域のコミュニティに参加する

さいごに

この動画の最後のほうで、気候認識療法は、セラピスト不足や高額な費用がかかる、都市部に集中している等の現状から、受けられる人が限られるのが現状だと言っていました。日本でも、気候不安はまだ認知されてない&治療法が確立されてないのが現状だと思います。

このような現状で動画内のアドバイスに従うのであれば、まずは自分が気候変動によって被るかもしれないリスクに対して備えることが大切なのかもしれません。

よかったら、あなたの気候不安についても、コメント欄やメールで教えていただけるとうれしいです。ご連絡お待ちしてます!

 

 

【対処法 研究1】精神科医 樺沢紫苑先生のアドバイス

気候不安の対処法をわがままに探るシリーズ✨記念すべき(?)第1弾は、精神科医 樺沢紫苑先生のアドバイスを取り上げます。

樺沢先生は、大人気YouTuber&作家で、精神科医としてメンタルヘルスに役立つ、科学的根拠に基づいた情報発信をされてます。しかも、どれも明快で分かりやすいのよ~♪

 今回は、先生の大量のコンテンツから、気候不安への対処法として役立ちそうな情報にフォーカスして内容を整理し、お伝えしたいと思います。

不安とは何か?

樺沢先生によると、「不安」とは、扁桃体の興奮です。扁桃体は、「脳の警報装置」とも言える部位で、危険を感知するとノルアドレナリン・アドレナリンという脳内物質を分泌し、すぐに「戦うか」「逃げるか」の行動を起こすよう、脳に迫ります。その意味で、不安とは、人間が身を守るための原始的な反射であり、そのほとんどが「予期不安」(将来に関する仮説・臆測に基づく不安)です。

不安な時の精神症状としてよくあるのは、胸がつらい・息苦しい・動悸など。

ちなみに不安がさらに強くなると(=扁桃体の興奮がさらに強まると)、「恐怖」と呼ぶそうです。

気候不安も気候恐怖になり得るってことかしら…

不安への対処法

「不安」とは行動を促すサインであるため、不安を感じた時は何らかの行動を起こすことが大切です。逆に何も行動しないと、扁桃体は暴走し、不安をあおるような考えが次々と浮かんできてしまいます。

確かにお部屋の中で独り悶々としてると妄想が止まらなくなる!

では、どのような行動を起こすべきなのでしょうか?不安への具体的な対処法を以下にまとめました。

睡眠・運動・朝散歩

樺沢先生によると、不安を感じ、メンタルの調子が悪くなってきたなと感じたら、まずは「生活療法」に取り組むべきだそう。具体的には、「1日7時間の睡眠」「週150分の運動」「朝の散歩」です。理由は、規則正しく体によい生活習慣が、ヒトの感情や精神を整える働きをする脳内物質セロトニンを活性化させてくれるからです。

逆に、「睡眠・運動・朝散歩」もまったくできず、すでに社会生活に支障をきたすような状態であれば、専門医に相談すべきだそう。

私も素敵なお医者様にお世話になったわ~♪詳しくはこちらを読んでね

 

置き換え行動

不安の対象から注意をそらすための「置き換え行動」も有効です。具体例としては以下のようなものが挙げられます。

  • 入浴やサウナ
  • 読書
  • ゲーム
  • 好きな音楽を聴く
  • 全力で運動する
  • ペットをめでる
  • マッサージを受ける

とにかく、自分が何かリラックスしたり楽しめる、没入できる、気を紛らわせられることであればよいそうです。

言語脳を活用する

言語情報のインプット/アウトプットを行うことで、「不安」=扁桃体の興奮を鎮めることもできます。

例えば、何か不安になるような考えが浮かんだ時は、「本当にそうか?」と自問してみたり、不安を書き出してみたりすることで、より客観的な視点を得られます。また、自分にポジティブな言葉がけ(例:「大丈夫」「まあいいか」)をして、ポジティブな言語情報を脳にインプットすることも有効だとか。

気候不安に関して言えば、気候変動の未来予測(シミュレーション)は、「最悪の場合」から「希望的観測(?)」まで幅広いですよね。なので、不安になった時は、あえて「希望的観測」寄りの予測に目を向けてみてもよいのかもしれません。

ネガティブな情報を避ける

これはパカンヌも実感するところですが、樺沢先生によると、不安になりやすい人は、テレビなどの映像情報(特にニュース)を観ないほうがよいそう。ある研究によると、映像情報は文字情報より6倍記憶に残りやすいので、観てしまうとなかなか忘れられないとのことです。情報を取る場合は、テキストに限ったほうがよさそうですね。

ネガティブな情報を避ける一方で、ポジティブな情報を取り入れることは不安への対処法として有効です。でも、ポジティブなニュースは少ないのが現状(視聴率が取れないため)。メディアとの向き合い方には注意が必要です。

「どうにもならないこと」との向き合い方

ある研究によると「予期不安(将来に関する仮説・臆測に基づく不安)の9割は実現しない」そうです。だから、悩んだり不安になること自体、「骨折り損」である可能性が高い。

でも、残念なことに、気候変動はすでに実現しつつある事実です。このような問題への不安にはどう対処すればよいのでしょうか?

樺沢先生いわく、一度起きてしまったら取り返しがつかなくなるようなことについては「転ばぬ先の杖」、つまり適切な対策を取ることが大切とのことです。気候変動に対して国レベルでアクションを起こすとなると、選挙等で政治を変えるしかなさそう💦

でも、そんな時間がかかりそうな(!)ことばかりに期待するのは、有効な対処法とは言えません。「今」自分ができることにフォーカスすることでしか、不安は軽減されないから。まずは、不安に思っていることを書き出し、すぐ自分にもできる対策をまとめ、実行に移しましょう。

これも「言語脳」を使った対処法ね!

逆に、自分が頑張っても変えられないことについては、不安になったり思い悩んだりすることは最大のストレス&無駄である、と先生はおっしゃいます。問題に対して自分にできることがないのであれば、それはもう、しょうがないのです。

そもそも、自分が不安を感じる未来に、自分が存在しているかも分からないのだから、生きている「今」に感謝して楽しみなさい、と。

確かに私にあるのは「今」この瞬間だけ…?

まとめ

樺沢先生のアドバイスを気候不安への対処法として生かすなら、気候不安を感じ始めたら、まずは意識して「睡眠・運動・朝散歩」で健康的な生活習慣を保つことが大切です。そして、日常生活の中で楽しんで気分転換できる時間を持ち、ネガティブな情報を避け、ポジティブな情報に目を向ける。

気候変動に対して自分ができることを実行しつつ、「今」この瞬間、目の前にある自然環境に感謝しながら人生を楽しむこと。気候不安に「とらわれ」続けるのは、人生の無駄遣いなのです。

いや~ん(恥)肝に銘じなきゃ…

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【気候不安 日記】記録的な暖冬でメンタルダウン!パパ夫の助言編

早いもので、今年ももう師走。異常に暖かい日が続いてます。例年だと、この時期は毎日、暖房をつけ、お色気ゼロのユニ〇ロ「ウォームイージーパンツ」(ネーミングのスポイル感すごい)で過ごすのですが、今年は、いまだ普通にジーンズ。

近所の落葉樹たちも、この暖かさにどうしていいか分からないみたい。枯れ葉がついたままのものから、いまだ紅葉してないものまでさまざまです。

日々こうして季節の異変を感じていると、パカンヌの気候不安はむくむくと大きくなり、メンタルがズブズブ沈んでいきます。

そんな時の対処法の1つは、「【気候不安 事例1】パカンヌの場合   にも書いたとおり、天気予報を見る時、自分の地域が「晴れ」か「くもり」か「雨」か、「降水確率」は何パーセントか、「最高気温」と「最低気温」は何度か、という情報のみをチェックすること。天気予報に対する「解釈」は読まない加えない、と日々心に誓いながら暮らしてます。

そんな涙ぐましい努力をしながらかろうじて心の平安(?)を保ってたのに!ある日、パソコン(Windows)をつけたら、タスクバーに次のような表示が…

…「過去最高気温近くになるでしょう」?おせっかいなWindowsめ、誰も聞いてないのに余計な表示を出しがって!

あらま、乱心失礼あそばせ~

即効、「ウィンドウズ 左下 天気 消す」でググり、無事、表示を消すことに成功したパカンヌ。でも、この一件で、激しく落ち込んでしまいました💦気分がうつうつで、突然泣けてきたり、朝、体が重くてなかなかベッドから起きられなかったり、家事がしんどかったり。

本格的に病みそうな気配があったので、ある日、一大決心をしてパパ夫に相談することにしました。

(パカ)「コンコン(形ばかりのノック)。パパ夫、パカンヌ、気分が晴れないの」

(パパ)「どうした?何かあった?」

(パカ)「12月なのに暖かいのが怖いの。このままじゃ木が死んじゃうし自然がおかしくなっちゃう。来年の夏はきっと耐えられないくらい暑くなるよ~(泣)」

(パパ)「なるほどねぇ(←パカンヌの扱いには慣れてる)。でもさ、たった今で言うと、あったかくて過ごしやすくていいやん?すべての悩みは過去や未来のことを考えるから生まれるらしいで。今に集中しな、今に」

(パカ)「・・・・」

マインドフルネス的ど正論で諭されるパカンヌ。ぐうの音も出ず、すごすごと引き下がりました。パパ夫の鋼メンタル、恐るべし。

いや、確かに、あるのは「今」だけよ?一瞬先は闇よ?だけど、これからどんどん暑くなっていくのはほぼ確実なのよ?国連総長だって「沸騰化の時代」って言ってるのよ?

パパ夫にいろいろ訴えたい気持ちはあるものの、きっと返ってくる答えは同じ…諦めて、大好物のホワイトチョコにすがるパカンヌなのでした。

私を癒してくれるのはスィーツだけよ~

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【気候不安 日記】「強風の日が増えた」疑惑と睡眠不足問題

パカンヌ、おねむです。なぜかというと、このところ、風のせいで(「風邪」じゃないよ)よく眠れてないから。昼間ももちろん洗濯物を吹き飛ばす強さなのだけど、特に夜、ベッドの中に入ってからは、風音が気になってしょうがありません。

「ぶうぅぅぅ~ん、ひゅるるる~ん、ゴゴー、ザザザ…」

映画館並みの立体サウンドで、パカンヌの寝室は丸ごとディストピア状態(怖)。

怖すぎてお〇っこちびっちゃいそう

要介護かしらね

前夜の教訓を胸に、昨夜は耳栓をしてベッドに入ったのだけど、それでも、まるで悪魔に取りつかれたみたいに、ずっと不気味な風音が聞こえるのです。

「強風の日が増えた」疑惑

ここ数年、特に感じるようになったことなのだけど、パカンヌの若かりし頃(!)と比べて、明らかに風の強い日が増えた気がします。外に洗濯物を干せない日も、夜に風音が気になって眠れない日も。

「強風の日が増えた」疑惑に取りつかれ、ネットで調べてみたら、「Yahoo知恵袋」で同意見の投稿を発見!

Yahoo知恵袋より

「恐怖を感じるレベル」「10年前位は風邪なんて印象に残ること無かった」って、ほんとパカンヌと気が合いそうです。

Yahoo知恵袋には、他にも「最近の強風」について同様の質問がいくつか挙がってました。

調べてみたら…

そこでググってみたところ、2011年のナショナルジオグラフィック日本版に以下のような記事が。どうやら、2011年の時点で、すでに地上の風速は、20年前(1989年)より5%増加してたもようです。

私ってば違いの分かる女!

この記事では、風速の加速傾向が地球温暖化の影響によるものなのか、周期的なパターンの一環であるのかは不明、とされてます。でも、「もし地球温暖化に関連しているとすれば、暴風雨の強さや発生頻度も増加していることになる」とあり、近年の風水害の増加傾向を考えると、やっぱり強風は温暖化の影響だと言えそうな… ということは、今後、ますます風の強い日が増えていく…?ということは、パカンヌのディストピアな夜も増えていく…?(怖)

さらに調べてみたら…

風のことが気になりすぎるパカンヌ。日ごろ受けているDMM英会話レッスンのニュース教材に、「気候変動に伴い、飛行中の乱気流が増えている」という見出しの記事を発見しました。多分、元ネタはイギリスBBCの以下の記事。

www.bbc.com

内容を要約すると、地球上の二酸化炭素の排出量増加で空気が温められることにより、風向や風速も変化しているそう。高高度での乱気流も増加しており、1979年から2020年までに、北大西洋飛行ルートでの重度な乱気流は55%増加。他のルートでも著しい増加がみられるとのことでした。

しかも、皮肉なことに、乱気流は航空機に損傷を与えるため、航空機の持ちはより悪くなる&乱気流を避けるには、より多くの燃料を燃やす必要があるとか。これって気候変動をさらに加速させそうですよね…

まさに悪循環だわ~

まとめ(?)

風については、気温や降水量よりも測定が難しいようで、情報も少ないです。でも、パカンヌの体感としては年々強まってるので、安眠のための風音対策は急務!しかし、耳栓以外に何も思いつかないパカンヌなのでした。

パカンヌと同じように、「近年、風が強い日が増えてきたな」と感じてる方、コメント頂けるとうれしいです。
 

 

 

【関連記事】電通総研「気候不安に関する意識調査」(2023年)


今回は、電通総研が行った「気候不安」に関する意識調査について、パカンヌが印象深かった点について紹介します。

この調査は、①2021年5~6月に世界10カ国(オーストラリア、ブラジル、フィンランド、フランス、インド、ナイジェリア、フィリピン、ポルトガル、イギリス、アメリカ)16~25歳の男女10,000人(各国1,000人)、②2022年10月に日本の16~65歳の男女5,000人に対してインターネットで行われました。※以下のグラフは、すべて上記ホームページから引用してます。

日本人は不安に感じているものの…

上の「図2」の調査結果でパカンヌが特に興味深かった点。それは、日本人では、気候変動に「不安」を感じている人が全体の7割超もいる一方、気候変動に対して責任(「罪悪感」「恥ずかしさ」)や「怒り」を感じている人は、他国より圧倒的に少ないことです。

確かに、こうして日々気候不安を感じてるパカンヌも、一個人としては、そこまで責任を感じてないかも。でも、広く人類の一員としては、地球環境を人間に都合がよいようにつくり変えてきたことについて、他の生物に対して罪悪感を感じてます💦

私ってば罪な女…

もしかしたら、他国の人たちの多くが感じている責任も、パカンヌと同じようなものかもしれませんね(…違う?)。

同様に、怒りも感じません。人類のご先祖の皆様は、基本的に、よりよい暮らしを求めて一生懸命に生きてきただけだろうし、自分が今より前の時代に生まれていたとしても、ご先祖様方とさして違わない行動を取ったと思うから。

でも、この「怒り」を感じる人の割合がが他国に比べて低い、というのは、ただ単に日本人の国民性(?)が反映されただけな気もします。あ、それを言うなら「不安」を感じやすいのも国民性かもしれない(笑)。

それにしても、気候変動に不安を感じている人が日本人では7割超、他10カ国でも6割以上いる、ということは、「気候不安」を抱えている人は世界中に大勢いそうです。このブログを通じて多くの仲間と巡り合えますように。

逆に、3~4割弱の人は不安を感じてない、という事実もまた、パカンヌとしては心強く感じました。自分が気候不安にさいなまれてつらい時、平常心で生きてる人を見るととてもほっとするからです。

身近な例で言うとパパ夫とかね♪パパ夫のエピソードについてはこちら

日本人は6割弱が気候変動について話す

次に面白かったのが、上の「図4」。「気候変動について話そうとしたとき、相手に無視または拒絶されたことがある」人と「ない」人、「他の人と気候変動について話さない」人の割合です。

日本は、他の国と比べると、「他の人と気候変動について話さない」人の割合が4割強と一番多いのですが、それでも「気候変動について話す」人も6割弱います。しかも、「相手に無視または拒絶されたことがある」人の割合は圧倒的に少ない!気候変動について誰かに話したくなったら受け入れてもらえる確率が高い、というのは、何だかうれしいです♡

日本人の危機感 度合は?

最後は、「気候変動によって考えさせられたこと」について。どの項目も、日本人は他国の平均より割合が低いですが、それでも過半数の人が、「将来が恐ろしい」と感じてます。

世界10カ国平均では、8割前後の人が気候変動のもたらす未来におびえ、「人間は地球に配慮するのに失敗した」と考えているのですね…💦 何だか暗い気持ちにさせられます。こちらは調査対象が16~25歳の若年層なので、気候変動に対して、これまで上の世代が取ってきた対応が不十分だったと感じている若者が多い、ということなのかもしれません。地域差もあると思います。

気候変動の脅威を実感し、「どんどん悪くなる未来」を予想する人の割合が高いということは、でも、それだけ地球規模で危機感が高まっているということ。その危機感が問題解決の原動力になると期待するパカンヌです。

さいごに

こうして調査結果を見ると、気候変動によって、世界中で多くの人たちが不安を感じているというのが分かります。参照元の「考察とまとめ」にもあるように、気候不安は「精神疾患ではなく、合理的で実際的な不安」。しかも、気候変動のメカニズムはとても複雑で影響も深刻なので、問題の大きさに圧倒されてしまう人が多いのだと思います。

それだけに、この不安に対処するためには、国レベルや世界レベルでの実効性のある政策が必要なのかなと思いました。

とっても月並みなまとめになっちゃいました💛

よかったら、あなたの気候不安についても、コメント欄やメールで教えていただけるとうれしいです。ご連絡お待ちしてます!